栃木県出身の歌手五家英子さんは昨年、歌手生活45周年を迎えた。12月10日には、栃木市のとちぎ岩下の新生姜ホール大ホールを会場に、ライフワークとも言える「あなたと私の心のチャリティーショ
ー パート25」を開催。
五家さんは、デビュー以来、各市町の社協に車椅子を寄贈しており、このショーは、車椅子寄贈700台達成を記念し、栃木県社会福祉協議会をはじめ、県内、群馬県、埼玉県の各市町の社協が後援。
ショーの冒頭では、車椅子の目録が開催地の大川栃木市長に贈呈され、満員の観席から大きな拍手が起きた。
緞帳が降りると間もなくステージは鮮やかな照明に照らされ、歌謡ショーがスタート。幼少時から大好きだった美空ひばりメドレーをはさみ、1曲ごとに衣裳を変えるという早技を折り込みながら持ち歌の数々を披露。途中のMCで、「デビュー以来『心と心のふれあい』を大切に、歌を通して『悲しみを優しさに、痛みを勇気に変えて行きたい」との気持ちを胸に福祉活動に積極的に参加してきました』と万感の思いを込めた。ステージでは、沖縄の楽器、三線の演奏、手話で歌うメドレーなどと続き、五家さんは仲間たちと共に威勢よく下野太鼓も披露。ショーのラストは、ゲストの若々しい演奏で終えた。
五家さんは、過去3000回を超える慰問公演活動を行い、自ら眼の障害を持ちながら、海外のボランティア活動にも参加している。
中国での日中友好チャリティーコンサートは6回を数え、ハワイ・台湾・韓国に車椅子を寄贈し、それらの活動が認められて、2007年11月13日に常陸宮殿下・常陸宮妃殿下ご臨席の下に、日本社会貢献支援団体より「社会貢献者表彰」を受賞した。一昨年秋に開催されたいちご一会とちぎ国体のオープニングセレモニーには200名のリーダーとなり、会場を盛り上げた。
五家さんは、桜の植樹にも積極的に取り組んでおり、昨年11月6日には、栃木市の太平山謙信平で
平和・健康長寿を願う夢のさくら植樹式に臨んだ。その案内板には、次の文が記してある。「1912年、当時の東京市の尾崎行雄市長は、日露戦争講和に対する感謝の気持ちと、世界平和に対する願いを込め、アメリカのワシントンに3000本の桜を寄贈されました。その桜の子孫が、2017年「日本
とアメリカの平和友好の懸け橋・里帰り桜」のメッセージが付けられ日本に戻ってきました。
そのうち1本がこの度、一般社団法人へいわ・しながわアクションセンター理事長 徳永淳様のご尽力により、栃木市に令和5年11月6日に寄贈されました。この桜をご覧いただいた皆様に、世界の平和を祈念していただけるよう希望いたします」。
新曲「心伝える街とちぎ」の作詞を担当したのが、徳永淳さん。まさに世界平和を願う心がこもった桜なのである。太平山を訪れた際は、桜の成長を願いながらぜひ見ておきたい。