芳賀郡二宮町は、2009年3月23日、真岡市に編入された。本県はいちごの産地として有名だ
が、特にいちご生産量が50年以上日本一のまち、真岡市にある道の駅『にのみや』はまさにいちごの道の駅だ。
1997年(平成9年)11月オープン以来、28年目となる今年10月1日、新たな店長に就任したのが、檜澤しのぶさん(49歳)。
真岡市に生まれ、真岡小、真岡中、真岡女子高と地元で過ごし、短大進学、就職のため、27
年間東京で暮らしたが、ホテルオークラ新潟の東京営業所に勤務していた時、コロナ禍のため、
事務所が閉鎖するということになり、「仕事中心の人生、見直そうと思いました。地方創生に携わりたいと思っていた時、ふるさと真岡で、地域おこし協力隊があるという情報をキャッチ、ご縁を感じてUターンしました」。
帰郷後、移住定住コーディネーターとしての活動を開始。地域おこし協力隊は、都会から地
方に移り住んで、最長3年間の任期の中で地域の課題を地域の方と共に解決に導くという、仕事。
「ふるさとの良さ、人の温かさに気づきました。東京では時間と他人に振り回されてましたが、ここは、自分の時間をちゃんと過ごせる住み心地のいいまちだなあ」と。
退職後は、まちの発展に貢献したいとの想いから、今年4月、真岡市議会議員補欠選挙に立候補。
残念ながら落選したが、「人生後半はふるさと真岡で自分の経験を活かし、まちの発展に繋げたい」と考えていた矢先に、道の駅にのみやで店長を募集していることを知り、応募、採用された。
「協力隊の活動をとおして人口減少、少子高齢化、農業の後継者不足など、課題が見えてきました。全国からお客さまがくる道の駅を有効活用すると解決に繋がるかなと。ここには、物販コーナー以外に、イチゴ情報館があります。日本一のイチゴのまちだから、ということで、県が真岡のみに建てた施設ですが、この2つがうまく融合していません。一般市民の方がイチゴ栽培などを学べる施設なのに、有効活用できていない。ここは賑わいの交流拠点になると確信しています」
道の駅にのみやを活性化することで、まちづくりの土台ができる、と話す。それがまちの発
展にもなる。「旅行業の国家資格を持っているので、資格を生かし、みずから旅行商品を作り、ガイドをしながら、東京からお客さまを道の駅にのみやに運びたい」
農業の尊さを伝えられる仕事でもあり、スタッフと一丸となり、「いちご」「地産地消」に特化した「ワクワクする」道の駅にのみやにしていきたい」と終始笑顔だった。
道の駅にのみや情報
営業時間9:00〜17:00 第3火曜日休み「とちあいか」を中心とした完熟いちごをはじめ、大人気のいちごロールケーキやジェラート、いちごカレーなど、いちごの商品多数有り。