小山市下国府塚にある道の駅 思川内の『アイス工房 カウベル』は、道の駅オープン当初から店を構え、今年4月で17周年を迎えた。地元の新鮮な牛乳と、旬の野菜やフルーツなどを使ったジェラートを販売している。取材中にもお客さんがコンスタントに現れ、口元を緩めながらジェラートを手にしてお店をあとにする。それが小さな子供でなくてもだ。カウベルのジェラートには、老若男女問わずみんなを笑顔にしてくれるパワーがある。その魅力は、できるだけ地元の食材を取り入れた『地産地消』という意識にあるのかもしれない。
メニューは常に16~18種類ほど揃い、ほぼ半分は定番商品、残り半分は季節商品になっている。ジェラートというとフルーツやチョコ系などのメニューがパッと思い浮かぶかもしれないが、こちらの一番人気は「はとむぎ」だ。小山市でははとむぎの生産量が日本一を誇る。ほんのり薄い茶色をした果皮のつぶつぶが混じったジェラートは香ばしく、暑い時期や食後にもさっぱりといただける。現在、小山市北桜高校の生徒がプロデュースした「かんぴょうミルクアイス」というメニューも販売中。かんぴょうの原料である夕顔を使ったシロップ漬け(壬生町の篠原商店の商品)を使用しており、かんぴょうを料理でしか食べたことがない方にぜひおすすめしたい。まるで洋ナシやナタデココのような味と食感が楽しめる。
カウベルでは野菜のメニューが複数ならぶ。新じゃが(※現在は終了)をいただくとほのかな甘味を感じ、まるでヴィシソワーズ(冷たいじゃがいものポタージュ)を連想させる。口にする前は「新じゃがのジェラート…?」と、やや抵抗がありそうなものだが食べると納得!むしろハマってしまいそう。これから旬を迎えるトウモロコシやかぼちゃも同じようにポタージュのようなイメージで、甘味がミルクのなめらかさと溶け合い、お客さんから根強い人気があるそうだ。使用する野菜のほとんどは道の駅内で購入。店長の目利きでメニューを決めるという。そのため旬のものでも去年あったメニューが毎年あるとは限らないとのこと。その時々で出会えたジェラートをぜひ楽しんでほしい。「おいしい」はもちろん「えっ?」と驚くメニューに出会えるかも。
●住所/小山市下国府塚25-1 ●電話/0285-38-0201 ●営業/7〜9月 9:00~19:00 10〜6月 9:00~18:00 ●定休日/なし ●駐車台数/あり