前小山市長の大久保寿夫さん(74)はこのほど、市の花・思川桜が来年誕生70周年を迎えるのを機に「思川桜の発見に関わる〝父と子の思い・思われる絆〟の秘話を伝えたい」と、自ら創作し絵も描いた漫画冊子「小山の思川桜誕生物語」を発行した。
大久保さんは2000年7月から5期20年にわたり小山市長を務め、市勢の発展やコウノトリの野生復帰などの自然保護活動に尽力した。なかでも「思川桜によるまちづくり」をライフワークの一つと位置づけ、市長就任の翌年には「思川桜の里親制度」を創設。現在では2千本を超す思川桜が市民らの目を楽しませている。
娘3人も制作に協力した漫画は、桜の研究に一生を捧げている父親と夭折した息子の思いが新しい品種の桜(思川桜)を生んだ―というストーリー。大久保さんは「人生は思えば、思われるんだよということを、子どもたちに知ってもらいたいと思い、親しみやすい漫画の形にしました。ぜひ多くの子どもたちに読んでもらいた,い」と話している。
漫画冊子はB5版、カラー22ページで1,000部製作。1部500円。市内の小中学校や図書館、東大日光植物園などに寄贈した。問い合わせは、大久保さんまで TEL.0285-24-7155