MARUGOTO INFORMATION

小山の エンタメ グルメ
スポーツ 農業
お届け

まるごと情報局 MARUGOTO INFORMATION

コラム

※写真はイメージです

※写真はイメージです

2023.06.16

教育・文化芸術・科学コーナー第13回
エッセイ 懸賞金付き数学未解決問題
「コラッツ予想」について

 ドイツの数学者ローター・コラッツ(1910~1990)は、1937年、現在も未解決で世界中の数学者の心を躍らせ悩ませもしている「コラッツ予想」を提起した。「コラッツ予想」は、小学生にも理解できる内容で、全ての自然数は、偶数であれば2で割り、奇数であれば3倍して1を足すと、どんな自然数でも最後は1になるという予想である。例えば10であれば、10-5-16-8-4-2-1、例えば11であれば、11-34-17-52-26-13-40-20-10-5-16-8-4-2-1、例えば12であれば、12-6-3-10-5-16-8-4-2-1と最後は1になる。(1の後は4-2-1と繰り返すだけ)

 この予想が偽、誤りであることを示すには反例を一つ挙げさえすれば良いのだが、現在スーパーコンピューターを使って2の68乗個「2垓(がい)9514京(けい)7905兆1793億5282万5856個」まではコラッツ予想は正しい事が示されている。今度は逆に、全ての自然数でコラッツ予想が正しい事を数学的に証明すれば良いのだが、これが未だ未解決なのだ。全ての自然数で最後が何故1になるのか、未だ証明出来きていない。2021年、東京の情報通信企業がコラッツ予想の真偽を数学的に証明した者に1億2千万円の懸賞金を与えると発表し話題となった。

 以下、コラッツ予想に対して、哲学徒としての私の感想、予感を、厚顔無恥にも述べさせて頂く。第1点。今後どれ程数を増やしても、やはりどんな自然数に対して計算しても最後は1となる。これは哲学徒としての確かな予感である。人間の精神を遙かに凌駕する「宇宙の創造神」、或いはアインシュタインの言う「宇宙精神」は、人間が数字を手段に、宇宙を解析しようとすると綺麗な形で答えを用意しているのだ。これは、0から2分のπまでのsinやcosの面積が1であったり、サイクロイドの面積が円3個分であったり、ローズカーブ(四葉曲線)の面積が円の半分であったりする事と類似している。この操作をすると、一番綺麗な1になるように「宇宙精神」は用意したのだと強く予感する。第2点。人類が「コラッツ予想」を証明することは永遠に出来ないと強くは無いが予感する。「宇宙精神」は、お茶目な所も有って、最初から証明出来ないように自然数を作ったのだろう。人間の指が両手で10本有って、人間に10進法を思いつかせたたが、何故指が10本有るかは説明出来ない。光は粒子と波の両方の性質を持つが、人類には理解困難である。粒子は飛んで来るボールだが、地震の時地面が飛んで来る訳では無い。振動してエネルギーを伝えるだけだ。だが人類は、光の2重性を、そういうものして受け入れれば,良いのである。円柱を真上から見れば円で、真横から見れば長方形だが、どちらも正しい。例えとして、人類には円柱を立体的に見る力が無いと考えれば良いだけだ。

 「コラッツ予想」は、全ての自然数を何れだけ調べても1になるが、人類には証明出来ないものだと受け入れれば良いのだろう。そうは言っても、人類は懸賞金など何処吹く風、「コラッツ予想」の証明に営々と挑み続けるに違いない。そうそう、この二つの予感を、私は、偉そうに、渡辺予感と密かに呼ぼう。

●渡辺私塾会長 著述家 渡辺美術館館長 渡辺淑寛

< お問い合わせ > TEL.090-5559-2434

渡辺私塾のホームページはこちら